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僕がこの馬を最後に見たのは2017年ジャパンカップだった。
毎度単勝オッズは2、3桁は当たり前で、
勝たないけれどG1のレースによく出走する顔馴染みの馬だ。
その馬は一生に一度しか出られない東京優駿、通称日本ダービーで
一着をとった馬だというのを僕は知っている。
それをピークに凡走を繰り返し、
今日こそは、今度こそは、もう一花咲かせろと願う僕を
ことごとく裏切る憎めない馬だ。
どんなに結果が酷くても、一度は花を咲かせた馬である。
僕にもその一度があるだろうか。
花が咲くのかわからないこの世界で
これが最初で最後の、僕にとって唯一の動物彫刻だろうと
そんな思いで競走馬を作った。
その馬の名はone and only。”唯一無二” である。
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